茶道具売却依頼で大阪の河内長野市まで出張させて頂き、高麗写しの茶碗や抹茶道具をお譲り頂きました。
売却例の説明
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先に品物を紹介させて頂きます。ご覧のように、長年の時代を経てきた味わいと風格があり、景色が素晴らしい茶碗です。昭和初期頃に作られた 逸品 ですが、昔の 伝承 された 技法 が見られる作品です。採光の加減で白く光っておりますが、ご覧のように 保存状態 の良い品物です。この 茶碗 のようにシンプルな逸品ほど、昔の 職人技 が生きてくるもので、この逸品もさすがと思わせる作品です。この作品は、競り市やオークションで買い受けた作品ではありません。直接お客様より入荷した、業界ではうぶ荷と呼ばれる貴重な蔵出しの作品で、現状のまま販売しております。茶道具 で一番大切な事は、品物が綺麗な事で、保存状態も良い品物が高価に販売や買取をさせて頂けます。骨董品 も同じような事が言えるでしょう。
高麗写しの茶碗ですが本歌の高麗茶碗の説明を少しさせて頂きます。高麗茶碗は、16世紀半ば頃から日本の茶道で用いられた茶碗の分類の一つであり、朝鮮半島で焼かれた日常雑器を日本の茶人が賞玩し茶器に見立てたものであります。高麗茶碗の「高麗」とは「朝鮮渡来」の意であり、「高麗茶碗」と称されるもののほとんどは高麗時代ではなく、朝鮮王朝時代の製品です。日本の茶道は室町時代の「書院の茶」からわび・さびを重んじる「草庵の茶」へと変化していきました。その過程で 茶器 も 唐物(中国製)中心から高麗物(朝鮮半島製)、和物(日本製)がよしとされるように価値観が変わっていきました。もともと日用雑器として作られた「高麗茶碗」は、こうして茶器として取り上げられるようになりました。
このお客様のご事情は、「先々代が骨董の 愛好家 で、自宅には沢山の古美術 骨董品 が残っていたのですが、先代が殆どの品物を売却してしまい、今は数点の骨董品らしきものが残っており、自分が集めた 諸道具 と一緒に売却したい」と話されて買取依頼のお電話を頂きました。高齢の女性のお客様ですが身辺の整理をしておられ、全体の数は多くないと話されていましたが、大阪にお住まいですが、山岳部で近くには骨董店も無く、どうしたらいいのか分からなくなり、インターネットで当店のホームページをご覧になりお電話を頂きました。いろいろお話を聞かせて頂き、大阪は近くなので出張させて頂き売却頂きました。