油絵

油絵( あぶらえ )

油絵の具で描いた絵。油彩(ゆさい)。

西洋絵画の一種。油絵の具で、木の板やカンバスなどに描いた絵。

顔料を溶かす媒剤としてリンシード油を用いる絵画。テンペラ画、フレスコ画と異なり、流動性、輝きの表現、写実的描写に適合する技法としてルネサンス期以来絵画技法の主体となり今日にいたる。 16世紀以来、カンバスが用いられることが多いが、板、カルトンも用いられる。伝説的にはファン・アイクによってこの技術が発明進歩させられたというが、技術的にはそれ以前から知られ、またファン・アイクはむしろテンペラの技法により多く依存している。初期フランドル派によって使用されはじめたこの技法を、イタリアで最初に用いたのはアントネロ・ダ・メッシナで、彼が媒剤のための油をつくったのは 1460年とされる。

油彩画とも。oil painting。顔料を油で練り合わせた絵具を使用するもので、4世紀からその例が見えるが、15世紀にファン・アイクがこの技法によって高度の芸術性を実現して以後、西欧絵画の主導的技法となった。油絵具は天然の鉱物質あるいは人工の顔料をケシ油や亜麻仁油で練り、透明性・流動性・密着力を与えたもので、制作の際はケシ油・亜麻仁油など植物性の乾性油、テレビン油やペトロールなどの揮発性油、あるいはそれらを混合して調整したニスで溶かして使用する。用具としては筆のほかにマッスや面で表現したり、厚塗りする場合に金属性のペインティングナイフを用いる。キャンバス(板)の材料の変化、地塗りの密度、ときには油絵具以外のものの混用(絵具に砂や土を混ぜたり、また最近ではビニル樹脂を用いたりする)などによって、さまざまな質感の表現が可能であり、効果の面からいっても最も表現力に富む絵画技法といえる。