奈良三彩

奈良三彩 ( ならさんさい )

奈良時代に唐三彩をまねて日本で焼かれた軟質陶器。
緑,褐,白色の釉 (うわぐすり) を用いて低い火度で焼いた。
正倉院に伝わる「正倉院三彩」はその代表的な遺例。
『正倉院文書』中にその製法が記されている。
現在奈良県を中心とした地域に偏在しており、宮廷や寺院などで使われたらしい。

奈良時代から平安時代にかけて焼かれた低火度の鉛釉瓷で、日本最古の施釉陶器。
一般には平安時代の緑釉を含めて奈良三彩、緑釉あるいは彩釉陶器と呼ばれている。
当時の文献や古文書には〈瓷〉〈瓷器〉〈青瓷〉〈青子〉などの用語がみられ、シノウツワモノ,アオシと呼ばれていた。
著名な正倉院三彩はもと東大寺の什器であったが、950年(天暦4)、それを納めてあった羂索院双倉の倒壊によって正倉院南倉に移封されたもので、三彩5点、二彩35点、緑釉12点、黄釉3点、白釉2点、合計57点の器物が伝世している。