九谷焼

九谷焼 ( くたにやき )

石川県南部の加賀市、小松市、金沢市、能美市で産する焼物。
主として磁器に釉上着画したものが多い。
大聖寺藩の藩主前田利治が家臣の後藤才次郎定次らに命じて九谷に開窯させたと伝えられるが、その年代は寛永末年 (1640頃) 説、慶安4 (1651) 年説、承応年間 (1652~55) 説などがある。
初期の作者としては田村権左右衛門の名が知られる。
第1期の窯は元禄初年頃廃止されたが、この期の作品を古九谷と呼ぶ。
1970年から古九谷古窯址の発掘が行なわれ、明暦2 (1656) 年銘の染付磁片などが発見されて、古九谷の実態解明に若干の手がかりを与えている。
古九谷は磁器質で、白色の胎土に三彩、五彩の上絵付けや染付を施す。
意匠は山水、花鳥などを大胆な構図と強い筆致で絵画風に表したもの、石畳や亀甲などの幾何学文様を表したもの、およびこの両者を組み合わせたものなどが多い。
第2期は古九谷廃絶後 130年、文政7 (1824) 年の吉田屋窯開窯に始まり、その後宮本屋窯、九谷本窯と継承された。
第2期以降の作品を再興九谷あるいは単に九谷焼と呼ぶ。
宮本屋窯時代からは金襴手が流行し、これが現代にも及んでいる。

石川県九谷に産する陶磁器。
明暦年間(1655~1658)から元禄年間(1688~1704)に焼成されて今日古九谷(こくたに)とよばれる豪放な色絵作品、および江戸末期の再興後に始まる精巧な赤絵・金襴手(きんらんで)などの総称。