伝承

伝承 ( でんしょう )

伝え聞くこと。人づてに聞くこと。
または、ある社会や集団の中で、古くからあるしきたり・信仰・風習・言い伝え・口碑・伝説などを受け継いで後世に伝えていくこと。
また、そのようにして伝えられた事柄をいう。
一般には、前世代からの伝統的文化遺産を次の世代が引き継ぐこと、または継承されたその内容を意味するが、民俗学や文化人類学では、常民社会におけるある種のまとまった知識や技術や信仰の体系、習俗、文字化されていない説話(神話、伝説、民話、昔話など)、民謡、諺(ことわざ)などの世代を超えた伝達を「民間伝承」として研究の対象としている。
民俗行事や芸能など、その行為が伝承されていくことを行為伝承というのに対し、神話や叙事詩、伝説、民俗語彙など口頭で伝承されるものを口頭伝承もしくは口承といい、また、口碑と呼ぶことも多い。
なお、古民家のことを伝承家屋と呼ぶこともある。
ムラのしくみや家族・親族に関する伝承、通過儀礼など人の一生に関する伝承などを「社会伝承」といい、衣食住、生産や生業、交通・交易、歳時習俗などの伝承を「生活伝承」、祭りや講などを「信仰伝承」、芸能、民間療法と俗信、口頭伝承(口承)、方言・民俗語彙などを「文化伝承」というなど、さまざまな伝承がある。