古い時代の白磁

古い時代の白磁

白色の 素地 に透明な 釉薬 を施した磁器で、地肌は透明で、1350℃以上の高熱で焼かれ、硬度が高いのが特徴です。

中国には皇帝の命を受けた皇帝直属の 窯 があり、官窯と呼ばれています。中国陶磁の代表的なものが 景徳鎮窯 です。白磁も、景徳鎮で焼かれたものが精巧で、量産されました。中国六朝時代から始まり、宋代に優れた完成品が多く生産されました。隋・唐・宋時代は、華北が 白磁 の主産地となり、唐代の州窯、唐・宋時代の定窯などの名窯があります。とくに北宋時代の定窯では、白磁の絶頂期を示す優作が焼かれ、牙白色の高貴絶妙な白磁の 名品 が作られました。一方、江南では、北宋初頭の1000年ごろ、江西省の景徳鎮窯で釉薬に青みのある青白磁、いわゆる影青が盛んに焼かれました。吉州窯、潮州窯、徳化窯なども宋代の大きな白磁窯です。

このように、この窯で焼かれた 陶磁器 を官窯品といい、優れた 陶芸家 も現れ、中国美術を代表する 逸品 が多く残されています。元代後半、白磁の素地にコバルト顔料で文様を加えた 染付 が始まり、さらに明代になると 上絵付 を施した 赤絵 の五彩も発達して、景徳鎮は目覚ましく成長しました。白磁は 絵付 磁器の素地として使われるようになり、とくに明前期の官窯白磁は、白玉のような滋潤な釉調の名磁として知られています。

清代では景徳鎮とともに各地の窯で量産が行われ、白磁は一般の日用品として広く普及しました。朝鮮では高麗時代の末期、日本では江戸時代の初期に、朝鮮の陶工によって有田で焼かれたのが最初で、のち瀬戸、京都など各地で製作されるようになりました。伊万里焼瀬戸焼 、 京焼 は日本を代表する古陶器です。長い年月を経て 日本独自 の 技法 として発展し、たくさんの優れた 陶器 が作られ 愛好家 や コレクター の御用達になりました。 宮内庁御用達 や 文化遺産 になるような 珍品 も作られ今に残されています。

 

 

 

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