明珍の詳しい説明と 買取
明珍家の始まりは12世紀の半ばで、約870年前とされる。
明珍派は上州・仙台・越前・土佐など各地にあり俗に脇明珍とよばれる。
江戸時代における明珍の分布は、すなわち江戸以外の明珍で脇明珍といわれるものに次の7つが有名である。
それは越前明珍、加賀明珍、水戸明珍、仙萱明珍、土佐明珍、庄内明珍、姫路明珍である。
この他、各地に尾張、常陸(土浦)、信濃(小諸)、岩代(会津)、紀伊(和歌山)、安芸(広島)、阿波(勝浦)、肥後(人吉)等、分布が知られている。
今の姫路明珍家の当首は52代目となる。
現在姫路明珍と呼ばれる家系は、前橋から移封され姫路城主となった酒井雅楽守忠清にお抱え甲冑師として仕え、茶道具も製作する。
49代明珍宗之のとき明治維新で禄を離れ、千利休の火箸を作ったという伝にならい、それまで余技だった火箸づくりに転じた。
当代 明珍宗理は、平成4年に第52代明珍を襲名。
初代 増田宗介紀ノ太郎
明珍家は平安時代より続く甲冑師の家系で、京都で馬の轡を作る轡師で、室町時代くらいから刀の鐔を作るようになったという。
12世紀半ばに近衛天皇(1141~1154)に鎧と轡を献上したところ、触れあう音が「音響朗々光り明白にして玉のごとく、類いまれなる珍器なり」と賞賛され、明珍の姓を賜り、代々「明珍」と称した。
安土桃山時代に宗広が具足のほか火箸・鐶などの茶道具を手がけた。
室町から戦国時代は、関東を拠点に移して活躍し、明珍信家のとき、日本最高の甲冑師と称された。
武田信玄着用の諏訪法性の兜は、信家の作として名高い。
連綿と生業が続き、楠木正成や戦国大名の甲冑も明珍作が多い。
江戸時代に、明珍宗信が江戸に居を構え、元禄・宝永ごろ中興の祖・明珍宗介が、系図や家伝書を整備するなどして家元制度を整え、古甲冑を自家先祖製作とする極書を発行し権威付けを始め、弟子の養成に努め、「明珍」の名乗りと名に「宗」の字の使用を許すなどしながら勢力の拡大を図り、甲冑と言えば「明珍」といわれるようになった。
江戸時代初期、明珍義時が幕府の大老である酒井忠清のお抱え甲冑師となり、現在の群馬県前橋市に住むようになった。
明珍宗房の時、主君酒井忠恭が姫路藩主となったため、姫路に移り住むことになった。
「姫路藩兜鍛冶明珍」と題する古絵にも、「明珍の打ちたる兜や鎧の胴は、刀では切れず、鉄砲のたまも通らなかった」と記されている。
明珍義時 江戸時代
幕府の大老である酒井忠清のお抱え甲冑師となり、現在の群馬県前橋市に住むようになる。
明珍宗房 江戸時代
主君酒井忠恭が姫路藩主となったため、姫路に移り住むことになる。
「姫路藩兜鍛冶明珍」と題する古絵に、「明珍の打ちたる兜や鎧の胴は、刀では切れず、鉄砲のたまも通らなかった」と記されている。
明治時代に入り甲冑の需要がなくなり、廃業の危機に見舞われた。
そこで48代明珍百翁宗之は千利休の依頼を受けて作ったといわれる火箸に着目し、 火箸作りを生業にし、天下の明珍火箸の名を馳せた。
昭和に入ると、戦争中の「金属回収令」などで原料の鉄が入手できず、鍛冶道具まで供出させられるなどの危機が訪れる。
鉄を供出、廃業の危機となり、51代宗之は、明珍の技を守るため代々続いた家や土地を売り払った。
戦争後、エネルギーが石炭から石油・ガスへと移行し、火鉢やかまどが石油ストーブ、ガスコンロに替わるにつれ火箸の需要減という危機が訪れた。
この危機を乗り切るため、高度経済成長期に火箸を使った新たな製品をと、 52代明珍宗理氏は火箸が触れ合う時の音を何かに活かしたいと試行錯誤を重ね、その結果、昭和40年に「明珍火箸風鈴」が誕生することになった。
平成4年、52代宗理を襲名し、島根の玉鋼に触れ、新たな挑戦が始まった。
明珍家の「素材」に対するこだわりはつづき、日本刀に使用する玉鋼で火箸を製作した。
玉鋼の鍛錬技術を学ぶため久保善博師に弟子入りした次男宗裕は、平成17年に刀工として独立。
若き刀匠として活躍を続ける。
新素材チタン、その他の製品にも取り組み、さらに新しい金属チタンを使い、火箸や花器などの製作にも取り組んでいる。
三男敬三はチタン素材のドアチャイム・風鈴などを製作するなど、新しい製品も生み出している。
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